待ちに待った数霊の授業。
どんな授業かな。
きのうは、どきどきしてなかなか眠れなかった。
遠足前夜の小学生状態というやつだ。
もちろん、授業に向かう電車の中でもやっぱり眠れない。
そして、いよいよ先生の最初の授業が始まった。
「数は時間に作用し、言霊は空間に作用します。
数と言霊をあわせると、時空に影響するのです。」
!
なんと!
「音は周波数です。
そして祝詞は、宇宙空間に漂う音を調整しています。」
!
ああもう、うれしくて!爆発しそうだ。
でも先生の話に全集中!
「みなさんは宇宙空間に漂う音を、聞いたことがありますか?」
クラスのみんながお互いに無言のまま顔を見合わせる。
「木々が風に吹かれザーッとなる音、
深夜のテレビでよくあった砂嵐のザーッという音、
それから、胎児がおかあさんのおなかの中で聞いている音
とも言われます。」
頭の中で、ザーッという音を思い浮かべる。
ああ、ああいう音か・・・。
「僕はそのザーッという音、宇宙で聞きましたけどねえ。」
宇宙で!!
聞いた!!
「このザーッという音は、数字のエネルギーが飛んでいる音
なのですよ。」
!!
ああだめだ、私の脳みそはとうとう大爆発だ。
こなごなになりながら、私は思う。
ずっとずっと、知りたかったのはこういうことだったんだ、と。
この、大興奮の最初の授業からまもなく1年がたつ。
1年の間に、ずいぶんたくさんのことを学んだが、
大爆発するのは毎度のことだ。
それからふと思った。
隠者さんがずっと聞いていたザーッという音、それも宇宙の音なのだろう。
宇宙は実に、壮大だ。